平清盛

　先日「平清盛　NHK大河」の放送が最終回を迎えました．
平家と言えば壇ノ浦で凄惨な結末を迎えるということは知っての通りです．
最初からどのようなドラマになるのかは興味がありましたが，難しいドラマをわかりやすく描いたドラマと感じます．
語部を源頼朝にするあたりにそれが見て取れます．
　時代を変容させるためにその在り方を変質させてしまった平家，軸をブレさせず変質を待った源氏ということになるのでしょう．
　このドラマ，戦のシーンが思ったより少ないのですが，その分キャストが豪華に仕上がっています．
ドラマとしても見どころをそちらにシフトさせているとも感じます．

　同じ大河で「風林火山」という作品もありましたが，こちらは以前にも少し触れたかも知れませんが「天下」に関係のないところに難しさを感じました．
一人の登場人物の生涯を描くということではらしいと感じますが，視聴する側のテンションとしては武田氏自体が絵結果的に天下と無縁になっており，しかも主人公がその軍師という存在．
最終的に川中島で大きな一本をとられる形での終局です．

　話を戻します，そういった意味では平家に関しては政治の中枢に入り込む，経済を興す，変革を促すという意味で大きな足跡を残したということになるのだろう．

　視聴している最中にふと豊臣家を思うことがありました．一代でで築き上げ終焉を迎えるという意味では似ているとも感じたのですが，死期を間近に控えて終焉を完全に予見していた清盛と秀吉との差があったのではないかと感じます．
武家であり公家，この辺りの立ち位置の難しさを感じさせます．

　このドラマの描くところをベースと考えれば，平清盛に関しては一定の評価があっても，もう少し評価されても良いと感じます．
良いドラマだったと思います．

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