導く

　似たようなことは続くものです．
道を聞かれました．
今回は，濁音，半濁音，促音に特徴のある方でした．
日本語が日本語に聞こえないタイプでした．
　上記の3つの音に加え，言葉の区切り方が少々不自然．
どこまでが一つの単語なのか理解できていないタイプです．

　日本語で聞かれたので日本語で答える事にしました．
もっとも，彼らの国の言葉に関しては私は全く理解できないでしょう．

　一つ一つゆっくりと，区切って子供に諭す初等教育の先生の様に説明する．
なんどか繰り返すうちにわかってくれたらしいので，幸運を祈りつつその場をあとにした．

　歩きながら自分の説明を思い起こしてみた．
正直，道を聞かれることが多いので後学の為に今回のパタンを整理しておこうと言う考えからだ．
思い起こして思わず吹き出しそうになった．

　文章を彼と同じように区切ることはしなかった．
しかし，無意識のうちに濁音，半濁音，促音を避けて言葉を選んでいたことに気付いたからだ．
発音が苦手だからと言って，聞き取れないということにはならない．
理解はしていた筈だが，実際その場ではほぼ無意識の内に相手に合わせてしまっている．

　これは，由々しきことではないだろうか．
次に活かす．

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