バス

　通勤にバスを利用することもあります．
ある日，翌日に予定を控えているので早帰り．
途中のバス停で外人さんが乗って来ました．
どうやら日本語に不自由があるらしく連れの人がこの先の○○で降ろしてほしいと言伝しています．
事情を察した運転手さんが運転席の近くに座ってくれとのことです．
運転手さんただしいです．
ちなみに行く先は私が利用するバス停より手前です．
話を聞いていたので止まらないようなバス停ならさり気なくボタンを押してあげようかと思っていましたが，目的地は放っておいても止まる場所です．しかし，次だよという意思表示に押そうかと考えてもいました．

　バスの掲示を見ていると行く先の表記に英語もあるのでひと安心．
私より前側に座っているので気にしていなくても目に入ります．
サッカーのユニフォームファッションですが本人も引き締まった見事な体躯．
この番号は誰だっけ．
それ以前に，選手のファンなのか，チームのファンなのか．
ドイツ，イギリスどちらのファンなのだろう．
この場合英語は話していても共通語と考えるべきだろうし，などと思っていると次は目的地．
ボタンを押す気配もないので押そうかと思いつつ逡巡している私．

　彼は私の方を振り返り「ココデ到着デスカ？」と言わんばかりです．
停車し降りるタイミングですがタッチの場所がわからない様子です．
指で指し示すと素敵な笑顔．
私はあのように笑えているのだろうかとふと思った．

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